e法廷(e-Court) ~書面による準備手続による試行~ #4

 今日は,2回目のe-Courtによる期日である。

 1回目と同じく,裁判所から指定されたURLにアクセスして,e-Courtが始まった。*1

 今回は,事前に被告(相手方)からの反論の準備書面(2)が提出されている。今日は,今までの双方当事者の主張を裁判所がまとめて,争点整理案を提示した。

 appear.inには,自分のデスクトップを共有するという機能がある。自分のパソコンのデスクトップを,ウェブ会議に参加している人の画面に映し出す機能である。裁判官は,自分が使っているパソコンに,自分で作成した争点整理案(Word文書)を全画面で表示させて,その状態でデスクトップ共有をしている。こちらからは,appear.inの一つのウィンドウに,裁判官が使用しているパソコンのデスクトップ(≓Word文書)が見えている状況である。

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 デスクトップパソコンであれば,ある程度,大きな文字で見ることもできるが,ノートパソコンだとちょっと厳しい。この辺りは改善の余地がある。しかし,今までこのような形で裁判所が積極的に争点整理に関与すること自体が少なかったので,効果的な争点整理に一定の効果があるのではないかと思った。もちろん結局は裁判官次第というところもあるが。

 最後に次回の期日の日程を決めたが,相手方の都合上,出先からパソコンをネットにつないで参加したい,とのこと。裁判所と協議の結果,第三者から見られたり聞かれたりする恐れのない閉鎖的な空間であればよいということになった。こんな風に出先からでも期日に参加できるのであれば,日程調整が楽になるし,例えば自宅から参加したり,旅行先から参加することも可能になる。子育てや介護で家にいる弁護士も参加できるし,余暇との両立も可能になる。なかなかいいのでは?

*1:セキュリティのために,毎回,異なるURLを指定するという方法もあるかもしれませんが,裁判所が誰が入るかを制御できるので,そこまでしなくても大丈夫でしょう。